2017-01-14 01:59 | カテゴリ:勉強や投資情報
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『マーケットの魔術師』の感想の続きです。
株式編は面白くてためになるので、一人ずつ掘り下げています。
↓前記事はコチラ
『マーケットの魔術師』感想 「先物と通貨」その1
『マーケットの魔術師』感想 「先物と通貨」その2
『マーケットの魔術師』感想 「株式トレーダー」マイケル・スタインハルト
『マーケットの魔術師』感想 「株式トレーダー」ウィリアム・オニール
『マーケットの魔術師』感想 「株式トレーダー」デビッド・ライアン
『マーケットの魔術師』感想 「株式トレーダー」マーティ・シュワルツ

ジム・ロジャース

▼経歴▼
ソロスと組んでクオンタム・ファンドでブイブイ言わせてたのはあまりに有名なので省略。
知らない人はWikipediaを見て下さい

▼成績▼
ジョージ・ソロスとともにクォンタム・ファンドを設立する。
クォンタム・ファンドは10年の間に3365%のリターンを得た(ちなみにこの間、ダウ平均株価は20%上昇したにすぎなかった)。

▼手法▼
ファンダメンタルズ分析による逆張りが基本
Wikipediaを見て下さい

▼本著要点▼
「売買する時はまず損をしないかどうかを確認する。もし非常に割安であれば例え間違っていたとしても損はしないだろう」
「絶対の確信がなければ投資をしない。私は道端に金が落ちているまで待っている。ただそこへ行って拾い上げるだけだ。それまで何もしないし、勝負するための資金を温存しておく」

→彼は投資を始めたばかりの頃破産したのですが、その時、分からない時は何もするなという事を学び、そこから負けなしだそうです
「投資は全てファンダメンタルズに基づくが、たまにはコモディティのチャートを見てショートする事がある。チャートは上でも下でも釘のようにとがった形を見せる。チャートの中にヒステリーを見る事が出来る。これを見つけると私は逆へ行くべきではないかと考えてみる」
→つまり、買うのはファンダによる割安ですが、空売りは時としてテクニカルでオーバーシュートの上がり過ぎを狙うという感じ
「1987年(ブラックマンデー)のダウ暴落では、それを予測しており、株を空売りし、コールを売っていた。オプションは買わない(=プットを買わずにコールを売る事を選択)。オプションの買いも宿無しへの近道だ。SECの調査によれば90%以上のオプションが損で満期を迎えている。逆に考えればオプションのショートポジションは90%以上儲かるはずだ。」
→でもプットのショートだけはやってはだめですよ。大暴落した時に一瞬で宿無しになります。損失無限大の上、暴騰よりも暴落は激しいものになる可能性高いですから。
→ブラックマンデーを予測出来たのは過去の大暴落との比較等、政策やファンダや当時の情況等沢山の予兆があったから。世間で言われているように、プログラム・トレーディングが大暴落を引き起こしたのではなく、それはスケープゴートにされただけと言っています。
→そのブラックマンデーのヒステリーの真っただ中でショートを利確し、ロングポジションのみとなり1988年までショートはしなかったそうです。彼は常にロング・ショートでヘッジする戦略ですが、唯一ショートポジションのなかった期間のようで、やはり逆張り思考が強く、大暴落では絶対にロングを仕込む事が伺えます。
「(かつてプットのロング→ショートでぼろ儲けし、調子に乗ってメモレックス社を空売りして破産した)私の空売りはまったく完璧に、申し分なく正しかったのだ。しかし私は破産した。私が正しいかどうかなど相場には関係ないのだ。相場は自分が思っているより上がるし、下がるものだ。株式市場では何が起こっても不思議はない。なぜなら何が起こっているのかよく理解してない多くの人々が市場に参加しているのだから」
→大勝した後は失敗するってみんな言いますよね。若かれし頃のジム・ロジャースも例外ではなかったようです。そしてファンダ投資の弱点ですが、自分が正しくても、相場は間違った方に動き、リスク管理(ポジションサイズ)が誤っていると、一発退場してしまうという事です
「会社でソロスと出会い、新しい証券業規則のため満足いく報酬が貰えなくなったので辞めて二人でクオンタム・ファンドを立ち上げた。株式、債券、コモディティ、何でもロングもショートも世界中に投資していた。ソロスがトレーダーで私がアナリストだった。二人の意見が分かれたら何もしなかったし、トレードした時もあったが、大抵二人の意見は一致していたし、二人で検討すれば正しいか間違ってるかははっきりした」
「(レバレッジについて)資金がなくなるまで、いつも徹底的にレバレッジした。何かを買って資金がなくなると、PFの中で最も魅力の乏しいものを売り払って買った」
→意外です。他の投資家・投機家が全員一致でリスク管理が大事と言っているのに、これは真逆のやり方。かろうじて、少数に全力ではなくあらゆる金融商品に分散して全力していたので、一応分散投資というリスク軽減は行われていたようですが・・・また、ロング・ショートポジション両方やるので、とにかく下がる時はショート全力、上がる時はロング全力という風に上手く立ち回っていたのだと思います。やはり短期間で爆益狙うには最もボラの高いのに全力が効率いいですが、逆に行くと大変なので、本当に正しく相場が読める人でないと無理だと思います。
「大学での私の講義に【ブル・アンド・ベア】と呼ぶのがあり、過去のどの市場、上げ下げ何でもよいので大相場(=相場のヒステリー)を見つけさせ、その時点でその大きな動きを予測できるものは何だったかを学生に見つけさせるのだ」
→リスク管理が大事といえど、大成功している人は大相場で大金投入してますよね・・・
「相場のヒステリーの共通点は、安い時は一部の人が割安を狙って買いに来る、上がり始めるとファンダとかチャートとか理由をつけてさらに多くの人が買いに来る、次の段階になると上がるから買うということにり、そして最後に魔法の段階に到達する。人々はヒステリーになって買いたがる。相場は永遠に上がり続けると思うからだ。ここが絶好の売り場。下げ相場では全く逆のプロセスを辿る。皆が売りまくっている時が絶好の買い場だが、長期投資なら相場が落ち着くまで待った方がいい」
→全く同じような事が割安ファンダ投資で逆張り推奨の本『投資で一番大切な20の教え』に書いてありました。
「悲惨な経験は1971年に日本株を買ってアメリカ株を空売りしていた時にニクソンが金・ドル本位制から離脱すると発表し、日本株が暴落しアメリカ株が暴騰した時だ。ロング・ショート両方のポジションでやらていた。しかしロスカットしなかった。大きなファンダメンタルの変化であれば、ファースト・ロスはベスト・ロスだ。しかしファンダ的に正しいポジションなら何もせずにじっと座って相場のヒステリーが去るのを待てばいい。アメリカの取った政策は一時しのぎで問題解決にはなっていなかった。事実そのポジションはその後うまくいった」
→政府が苦し紛れで取る政策(大きなファンダメンタルズの変化のない政策)のオーバーシュートは逆張りがいいと言っています。
「常に中央銀行に逆らって投資すべしというのを格言として書いておくべき」
→ところが、日本の金融緩和でショートした人(日銀に逆らった人)はこんがり焼かれていますよ。いつまで耐えればいいんですかね
「相場について大衆の最大の誤りは相場は常に正しいと思う事。相場はほとんど間違っている」
→こう思っていいのは確実に正しい相場が分かる人で、尚且つ、自分を信じて取ったポジションが逆へ行っても、耐えれるリスク管理と精神力と、そして何よりも時間を持っている人です。なぜなら間違った相場でも凄く長続きする事ありますからね。その耐えてる時間を無駄にしたくないなら、自分を信じるのではなく相場が常に正しいと割り切って、動いている方に乗って、天井か大底で利益確定&逆張りした方が短時間で倍(往復取るので)儲かります。目も当てられないのは、自分が間違ってた場合・・・金も時間も失います。
「評価損(含み損)などというのは存在しない。評価損=実現損だ」
→全く同じ考えです。同じように含み益というのは存在せず、さらに塩漬けマンは含み益=0円だと考えています。
「古くから言われている相場の知恵などには決して従ってはいけない。相場の逆を行くことを学ばなければならない。自分自身で考える方法を学ばなければならない。ほとんどの人がそれを出来ない。みんな【トレンドはフレンド】と言いトレンドに乗りたがる。それはシカゴ(投機)において数分間(短期間)だけ有効なだけだ。他人に追従していては大金持ちにはなれない。しばらく稼げても勝ち続けるのは難しい」
「(しかしあなたのトレードは数年間トレンドに乗ることですよね?と問われ)経済的(ファンダ)に裏付けられたトレンドと、今言ったトレンドは違う」
→つまり、トレンドに乗るのでも、ファンダで乗るべきでテクニカルを否定しています
「まず逆張りすべきヒステリーを探す。そして情勢を完全に把握出来るまで逆の行動を取ってはいけない。世界は常に変化している。変化を知るんだ。変化を売買するんだ。」
→オーバーシュートでの逆張りや変化での大きなトレンドを捉えるのを推奨していますが、最天井・最大底を狙いはしないようです
「何でも(債券、先物、コモディティ、通貨、何でも)喜んで売買すべきだ。柔軟性を持って機敏に何でも売買しなければだめだ」
「金持ちの罫線屋(=チャーチスト・テクニカル派)には会った事がない。勿論チャートのサービスをして金儲けをしている連中を除いてね」
「(じゃあチャートは見ないのかと問われ)毎週見てるよ。何が起こっているのか知るために使っている。チャートを見る事によって世界中で何が起きているのか随分学んでいる。しかし過去を見て何が起こったかの事実を知るだけだ。これから何が起こるかは分からない。転換点?そんなものは分からないし、知りたくもない」

→完全にテクニカル否定論者です

※ここで書かれている事は、『投資で一番大切な20の教え』で書かれている事と同じであり、その感想で塩漬けマンが発した警告と全く同じ事を著者はジム・ロジャースの投資についての最後のまとめで警告しています。
【未熟な者がここで述べた方法を適用しようと努力しても、資金的な破滅に通じる可能性がある】
自分が正しいと思って取ったポジションが間違った市場によって巨額の損失を生んでも耐える鋼鉄の心臓と資金力と時間がなければならず、市場でなく自分が間違っていた場合は終わりだからです。
【含み損でも自分を信じて耐える人は、それに伴うリスクを十分に把握できるトレーダーのみが応用すべき事を忠告しておく】


※次に登場するマーク・ワインスタインはテクニカル派で、ジム・ロジャースと対極の投資法で理解不能な勝率(99%以上)を上げているトレーダーであり、彼の存在そのものがジム・ロジャースの主張が間違っている事を証明しています







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