2013-05-03 20:37 | カテゴリ:雑談
ついにIT業界を引退した塩漬けマンです。

10年以上飯を食わせていただいた業界を去るに辺り、感慨深いものがあります。

思えば辛いことも楽しいことも苦しいこともありました。

特に塩漬けマンは運が悪くデスマーチのプロジェクトばかり経験してましたので・・・
色々な地獄を見てきました。
今日はその地獄について書いてみます。長文すいません。

①大手電機メーカでの無慈悲な地獄

この仕事では大手電機メーカの社内システム部に派遣されていました。

一般人はほとんど知りませんが、オンリーワン企業であり、世界で戦っているナンバーワン企業です。
株をやってる人なら必ず知っているはずです。
給料が高いことでも有名なので就職活動してる人も知っているかな。

この社内システム部は、会社内で使えない人材が最後に行き着く墓場でして・・・
想像を絶する地獄が下請け業者には待っていました。

とりあえず2年間で弊社のエンジニア5人が鬱病を発症して病院送りになりました。

どれだけ社内システム部の人間がひどいかというと以下の会話で判断して下さい。

お客様「ソフトクリームは500円で買えるのに、どうして同じソフトなのにソフトウェアは5万円もするんだ?」
塩漬けマン「ファ?!・・・・」(思考停止、一生懸命お客様の日本語の意味を理解しようと努力すること10秒)
塩漬けマン「弊社の技術者は安い人で一人月50万となっています。今回の修正ではベテランが3日掛かっていますので、最低7万円プラス弊社の利益を上乗せした金額とならなければならないので、5万円は格安かと・・・」
お客様「はぁ?それじゃ詐欺師じゃないか!!」
塩漬けマン「・・・大変申し訳ありません」

まず第一の問題は塩漬けマンに機転が足らず、笑いを取れるようなウィットに富んだ素晴らしい回答が出来なかったこと。
第二の問題は、お客様はソフトの例えを、冗談でなく真面目に言っているということ。

このお客様は弊社の一人の女性社員を徹底的にいじめており、朝一から午前中いっぱい、前の席でネチネチと叱る(文句を言う)ということを3ヶ月繰り返していました。
他に仕事ないのかよ?ってフロアの全員が思っていました。
叱られる発端となったのは日報の日付を1日間違えて書いたという、世界で一番どうでもいいミスです。
このミスで三ヶ月怒れるとは、どれだけ心が狭いんだと思いますが、結局その女性社員は鬱病を発症し、対人恐怖症になって電車にも乗れなくなり、会社を去りました。
完全にパワハラです。

そのお客様じたい、社内システム部でも嫌われており、結局リストラになりましたが、それが決まった時挨拶でこう言いました。
「この歳でリストラされるのです。辛いですよ?分かりますよね?なので引継ぎは一切しません。あしからず」

・・・引継ぎを一切しない理由が意味不明なのですが・・・
この人は社会人として終わっているだけでなく人として終わっているなと思いました。

ちなみに一切引き継ぎはありませんでしたが、一切仕事で困ることが起きませんでした
この人のこの会社での40年間って一体何だったのでしょう?

②大手銀行の異次元の地獄

ある最大手銀行の新システム導入にコンサル的な立場(お客様側に立ってベンダーと折衝する)で参画しました。

ベンダーは日本人なら誰でも知ってるし、世界でも有名な企業です。

さて、初日に基本仕様書を見ていて、正直心が躍りましたよ。
100億円以上の大規模案件の上、大手銀行の資料だから、書いてある内容もすごいし、「こんなすごいプロジェクトに関われるんだ」と思いました。
その事をかなり前からアサインされている同僚に言うと、「あ~・・・それ夢が書いてあるだけだから」と言われました。

それもそのはず、実態はお手本のようなデスマーチ状態
本番稼動も1年延伸していました。

ベンダーは300人体制で開発をしていますが、徹夜は当たり前、2~3時に帰れれば早い方という状態。
毎月7人前後が鬱病でプロジェクトを去っていました。
ついに人員が確保出来なくなったのか、ある新しい人がアサインされた時の会話です。

新しい人「今日からプロジェクトに参画します○○といいます。よろしくお願いします。」
塩漬けマン「随分若いけど、前何してたの?」
新しい人「学生です
塩漬けマン「ファ?!・・・いやそうじゃなく・・・仕事は・・・?」
新しい人「あ・・・新人研修です。」

これは・・・仮免許の人にF1を走らせるようなものです・・・

ベンダーは逃げることしか考えておらず、プロジェクトの延伸の追加費用で何十億という法外な見積を提出。
これなら受けないだろうという思惑です。
ところが銀行も負けていません。
何しろここは銀行です。
「お金は腐るほどあるんだっ!その見積もり・・・受けた!」
って感じです。

塩漬けマンがやってた仕事はとにかくベンダーの瑕疵を見つけていちゃもんをつけること。
当時の合言葉は「■■(ベンダー)を逃がすなっ!」でした。
最終的には裁判をチラつかせて、ベンダーを逃がさないようにしたみたいです。

しかも現行システムのデータを移行して新システムに完全移行する予定が、なんと移行が中止になりました。
これの影響って大きいですよ。
まず移行用に何億も掛けてベンダー雇って開発していた移行用プログラム、移行予定等、全て無駄になります。
ちなみに移行用プログラムはほとんど完成し、本番移行スケジュールを調整している段階でした。

基本仕様書には、完全移行することで、現行システムを完全停止し、保守費用が1/5になるとありましたが・・・
データ移行しないなら、現行システムは稼動し続けるってことで・・・保守費用は・・・現行システム分+新システム分掛かりますよね。
同僚が「それは夢を書いてるだけだから」って言っていた意味がよく分かりました。

そもそも、ベンダー選定段階ではこのベンダーは評価が一番低く、NTTと富士通が良かったらしいです。
ところが、受注したベンダーは経営が悪化して倒産も噂されていたので、国が「あのベンダーを使ってやってくれ。」って頼んできたらしいのです。

最初からデスマーチは決まっていたようなものです。

ちなみに、このプロジェクト、塩漬けマンの会社が受注出来たのにも裏があります。

プロジェクトの一番偉い人が、弊社のリーダーに朝一に最敬礼で「昨晩はありがとうございましたっ!」って大声で挨拶したことがありました。
プロジェクトマネージャ(神レベル)が、一ベンダーのリーダーごときに頭を下げたのです。

塩漬けマン「昨晩何があったのですか?」
リーダー「ふっ・・・これを見てみろ」
トランプ並みに分厚い名刺の束を出してきました。
塩漬けマン「・・・飲食店の名刺のようですが・・・?」
リーダー「ふっ・・・それは表の顔。これはデリヘル業者の名刺だ。飲食店のような名前だと経費も落ちやすいだろう?」
塩漬けマン「・・・つまりそれで接待したと・・・?」
リーダー「ふっ・・・ただのデリヘルと思うなよ?これは私が長年掛けて集めた超優良店ばかりだ。特に昨日のは有名大学の現役美人学生が勿論本番あり最高の接待をする、超優良店だ。これは私もプライベートで使いたいぐらいだ。お前も使うか?」
塩漬けマン「・・・じゃあこのプロジェクトって我々の技術力が評価されて受注したのではなく、性接待の賜物ですか?」
リーダー「ふっ・・・君もいい歳なんだから、分かるだろう?特にこの業界(銀行)はこれ(性接待)なしはありえないぞ?

ちなみに新規案件が出たので、弊社に技術者補充の依頼が来ましたが、そのプロジェクトマネージャから来た依頼をまとめると以下の通りです。
・技術力はエクセルVBA(株で言えばPBRの意味が分かるレベルの初歩)が出来ればOK
・若い女の子
・気立てのいい(仕事終わりに飲みとか一緒に行ってくれるという意味)女の子
・可愛いくてスタイルのいい女の子
・・・え~っと、これ、キャバ嬢の募集じゃないです。IT技術者の募集ですよ?

面接に立ち会ったのですが、こんな会話をしていました。
「お酒好き?」
「はい^^好きです♪」
「仕事終わりとか飲みあるけど、付き合いとか出来る?」
「はい^^問題ありません♪」
・・・採用!
もう一度言います。これはキャバ嬢の募集じゃないです。

その晩家に帰った塩漬けマンは尾崎豊のCDを聞きながら「大人って汚い!」と叫んでいました。

塩漬けマンはIT業界に絶望して、東京を去り地元に帰りました。
でもIT技術者ってIT業界内での転職は簡単ですが、IT業界以外への転職って難しいです。
技術者ってやっぱり営業とかと比べて超甘やかされてる環境で社会人生活を送っているので、他の職種に転職って無理なのです。
ですので、結局地元に帰っても、IT技術者やっていましたが、さすがに先が見えなくなり、自分の限界も感じて・・・この度就農という道を選んだわけです。

IT業界に興味のある人の参考になれば幸いです。

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