2012-12-09 23:12 | カテゴリ:勉強や投資情報
本屋に以下の本が並んで陳列されていました。

「なぜ日本経済は世界最強と言われるのか」ぐっちさん著
「日本大沈没」藤巻健史著

全く正反対の主張の本を並べて陳列する本屋のセンスに脱帽して両方買いました。

以下内容をまとめました

■日本財政(国債)は安全か■
○日本最強○
100%安全
日本国債の95%が日本国内(しかもほとんどは金融機関)が保持しているから。日本の銀行が日本国債を売るはずがない。売るどころかどんどん買っている。日本の銀行や日本人が持っている預金を一斉に外国に移せば日本国債は暴落するかもしれないが、80年代に日米金利差5%もあったのに、お金がアメリカに移されていないのに、どうして今更動くのか。

×日本沈没×
危機に国債を売るのは実は外国人ではなく国債ムラの住人(この場合日本の銀行)が国債を売って、マーケットを崩している。
例:タテホショック
従って、日本人(日本の銀行)が国債を持っているから安全というのは間違い。
そもそも外国人に人気がないから、95%も国内で消化されている。

■どうして日本の財政危機は騒がれないのか■
○日本最強○
国内で消化してる国債分については借金とはいえないから。自分で自分にお金を貸しているようなもの。

×日本沈没×
ギリシャやスペインは国債を外国の銀行が保有しているので、デフォルトされると影響が広範囲に広がるから騒がれる。日本は国債のほとんどを日本国内で持っているので、デフォルトしても困るのは日本人だけなので騒がれない。

■どうして日本国債の金利が低いのか■
○日本最強○
バブル等の反省から安全な日本国債を銀行が大量に買っているから。

×日本沈没×
日本の銀行(特にゆうちょ銀行は日本国債を買うために存在する)が買い支えているから。
本来銀行はもっと金利の高い投資をしないといけないのに、確実にお金を儲けるために日本国債を買っている。
従って外国には全く人気がなく、相手にされないのに日本国内で確実に消化され金利が低いままとなっており、日本国債バブルとなっている。

■日本国債の暴落について■
○日本最強○
起こらない。外国人が持っている日本国債は44兆円で、日本国債先物取引高のたった10日分でしかないので、一瞬で消化される。
またヘッジファンドもレバレッジが効かないので、大規模な空売りは出来ない。ヘッジファンドにお金を貸す金融機関もない。

×日本沈没×
海外の年金資金がヘッジファンドを利用して空売りを行う可能性がある。
この場合1000億円あれば、1兆円の空売りが可能。
つまり、日本国債を持っていなくても日本国債を売り崩すことは可能。

■どうして円高なのか■
○日本最強○
安全資産として外国人が円を買っているからだけではなく、日本人が危険な海外に投資しないから。金利のよい外国に貯金をせず日本人は金利が低くても国内の銀行に貯金し、そのお金で国債が買われており、自国で国債の95%を賄えるようなすごい国の通貨が高いのは当たり前。日本という国に有形無形(信用・安全・親切・魅力的な伝統文化等も含まれる)の価値があると認められているから円が高くなるのは当たり前。

×日本沈没×
景気が悪くなれば円安になり、景気を回復されるという、市場の調整機能が働いていないため、円高バルブとなっている。(国債が売れない→国債の金利が上がる→円安になる→輸出企業が復活→日本の景気がよくなるので国債の金利が下がる という市場原理が働いていない。日本の銀行が国債を買い支えているため)
景気回復のためには円安政策こそがもっともパワフルで安上がりな方法なのに、無駄な財政出動で借金を増やした。
ものづくり日本が沈没したのは円高のせい。80年代は1ドル240円。外国で物を売る場合、当時より3倍値段が高くなっているので売れるわけない。海外に進出したら円高は問題でないは間違い。その企業にとってはよいが、日本人の雇用は減り、日本の税収(所得税等)は減る。

■日本企業の現状は■
○日本最強○
外国企業に負けていると言っても、その外国企業が使っている工作機械はほとんど日本製だったりする。パナソニックやシャープ等の一部の企業を取り上げて不景気だというのは間違いであり、最先端の技術はほとんど日本製。技術力だけでなく、日本人の信用は高く、責任感を持って仕事を納期通りに完璧にやり遂げる日本企業は世界中から必要とされるようになる。100年以上続いている企業は10万社(個人商店含む)に上り、事業継続性という面では日本は世界一。

×日本沈没×
名目GDPが20年前と変わっていない。
成長していないし、海外企業に比べて利益率が低い。


経済状況の分析は藤巻さんの方が正しいかなって思いましたが、
後半に書かれていた「日本は社会主義国。だから駄目」って
いうのは全く賛成出来ませんでした。
※ここでいう社会主義国の定義は「大きな政府、規制過多、結果平等税制」
で市場主義原理が働いていない国だそうです。
どうして社会主義国だと駄目なんだろう?
みんなが豊かで幸せなら資本主義でも社会主義でも独裁でも何でもよくない?
って思った塩漬けマンでした。
「日本はグローバルスタンダードじゃない!バブルでいつか破綻する」って
書かれていましたが、別にグローバルスタンダードが正しいわけじゃないし、
日本は今の体制で世界でも稀な平等・平和で豊かな国を創り上げてきたわけですしね。
ぐっさんが書いているように、その国の本当の豊かさとは、
信用、文化や伝統、安全、国民性も含めて、その国にどれだけ世界から
尊重される価値があるかだと思います。
「優秀な人の所得を増やさないと海外に逃げられる」って藤巻さんの本には
書いてありましたが、ぐっさんの本的に言うと「お金ではない価値が日本には
あるから、優秀な人材は流出しない。してもごくわずか」ということです。

実際塩漬けマンが超天才科学者や経営者だったとしても、
絶対日本以外には住もうと思いませんね。

ただ、株をやる者としては、今後の経済状況を見通す上で、
大いに参考になる本ではあったと思います。



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